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タテハモドキ Peacock Pansy (Junonia almana) [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]

タテハモドキ Peacock Pansy (Junonia almana)

 ブログ編集子が多忙にかまけてブログ更新をサボっていたところ、九州の当会会員からありがたい情報提供があったので、久しぶりに更新することになった。今回紹介するのはタテハモドキである。「モドキ」とは似て非なるものを指す言葉であるが、タテハモドキは純然たるタテハチョウ科の種なので、そもそも不思議な和名である。眼状紋が目立つことから「ジャノメモドキ」が正しい和名かとも思うが、昨今は従来の「ジャノメチョウ科」はタテハチョウ科の亜科として扱われることが多いので、これまた矛盾することになる。

 そんな議論はさておき、今回紹介するのは佐賀県のタテハモドキである。
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▲棲息地 何の変哲もない市街地の駐車場である(佐賀県)
ご覧の通り、市街地の、どこにでもあるような駐車場で発生しているらしい。イメージとしては、最近都心でもよく見られるツマグロヒョウモンに近いような気もする。
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▲日光浴する個体(佐賀県)
こちらは日光浴する個体。本種の特徴である眼状紋がよく目立って美しい。
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▲日光浴する別個体(佐賀県)

 本種は南西諸島に普通とされるが、ブログ編集子が仕事の関係で沖縄に暮らしていた2000年代前半、本種はかなり稀な種であった。沖縄島では、目撃したのは僅かに数回しか無かったと記憶している。それが九州本土では今や広く見られるようである。今回情報提供いただいた会員の方は宮崎県のご出身であるが、幼少期には宮崎でも稀な種だったとのことである。わずか数十年の間に分布も随分変わっているのかも知れない。

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アポイ岳の小さな妖精 [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]

アポイ岳の小さな妖精~ヒメチャマダラセセリ Pyrgus malvae

ブログ編集子の身辺多忙ややる気なし病など諸般の事情でブログ更新が途絶して久しい。この間も過去の記事を毎日多くの方に閲覧いただき、申し訳ない気持ちを感じていた。そんな折、横地会長から助け舟が送られてきた。

我が国では北海道・日高山脈のアポイ岳にのみ細々と棲息するヒメチャマダラセセリ Pyrgus malvae の画像である。国の天然記念物にも指定されている本種は、日本産蝶類の全種撮影を志す多くの人たちにとっては難関である。

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▲棲息地を五合目から望む(右端がアポイ岳山頂)

棲息地のアポイ岳周辺は天候が安定せず、僅かな晴れ間にうまく当たらなければその姿を見ることは困難である。その上、昨今の地球温暖化の影響もあって植生が変化し、個体数がこのところ激減しているという。当会の渡辺康之理事は40年余り前の本種発見に関わって以来、継続的に観察を続けられているが、危機的な状況なのだという。

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▲アポイアズマギクで吸蜜する成虫
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▲ヒロハヘビノボラズで吸蜜する成虫

横地会長はこの難関種の撮影にチャレンジすること3回。過去2回は遠征したにも関わらず強風と雨に泣かされ、空しく敗退。ついに本年5月28日、撮影に成功された。快晴の朝、朝5時に出発。5合目の森林限界から上でついにその姿を見ることができたという。午前7時半くらいから活動を始め、朝のうちは砂礫の上を緩慢に飛ぶので撮影のチャンスがあるそうだ。日が上がると活動が活発となり、アポイアズマギクなどで吸蜜する姿を観察できた。今回、下の画像でヒロハヘビノボラズに訪花している画像があるが、この植物は以前には棲息地では見られなかったという。気候変動の影響なのだろうか。快晴の絶好のコンディションでも目撃できた個体数は僅かで、横地会長は「あの個体数ではちょっとしたことですぐに絶滅してしまいそうだ」とコメントした。

現在、危機的な状況にあるヒメチャマダラセセリを保全する活動も行われていると聞くが、可憐な姿がいつまでもアポイ岳で舞ってくれることを願いたい。

※画像撮影はすべて横地隆。著作権は撮影者に帰属します。画像の無断転用は固くお断りします。
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【動画】ヒサマツミドリシジミ (Chrysozephyrus hisamatsusanus) [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]

【動画】ヒサマツミドリシジミ (Chrysozephyrus hisamatsusanus)

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▲ヒサマツミドリシジミ♂(飼育個体・和歌山県産)

 現在60代や70代の日本の蝶愛好家にとって、ヒサマツミドリシジミは特別な感慨を抱かせる種であるに違いない。古くは戦後間もない頃、京都杉峠が有名なポイントとして知られ、成虫を狙う長い竿が林立した光景や、生活史を解明するまでの大騒動などのエピソードには事欠かない。
 ブログ編集子の手元に、一世を風靡した京浜昆虫同好会の「インセクトジャーナル」創刊号(1964年12月)があるが、その中には「座談会 ヒサマツミドリシジミをめぐって-その生活史解明のために-」という記事がある。わが会の賞にもその名を残す磐瀬太郎氏の自宅に集まって座談会を行った面々は、磐瀬氏のほか、阿江茂氏、藤岡知夫氏、吉田良和氏、大島良美氏、柴谷肇一氏と、それはもう当時から一騎当千の兵ばかりである。ここで交わされた会話はじつに興味深く、いかにヒサマツミドリシジミが彼らの心を奪っていたのかがよくわかる。

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▲「座談会 ヒサマツミドリシジミをめぐって-その生活史解明のために-」の最初のページ

あれから半世紀が経った。今ではヒサマツミドリシジミの食樹はウラジロガシと誰もが知るようになり、越冬卵から飼育した美しい成虫の標本を見ることも容易になった。しかし、成虫を見ることは現在でも中々困難である。梅雨の晴れ間に、発生地の谷筋から吹きあがってきた♂が尾根やピークで占有行動を行う。今回はその姿を鮮明に捉えた秘蔵の映像を紹介することにしよう。


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蝶聖・林慶氏のウラジロミドリシジミ [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]

蝶聖・林慶氏のウラジロミドリシジミ

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▲林慶氏のウラジロミドリシジミ飼育標本


 先日の総会・大会のご報告を先にブログに掲載すべきであるが、大変興味深い標本を入手したので投稿しておきたい。まずは上の標本を見ていただきたい。まぁ本ブログを良くご覧いただく方ならば、何の変哲もないウラジロミドリシジミ(Favonius saphirinus)の♂であろうと思うはずである。やや小型であること、無頭針が使われていること以外にはさしたる特徴は見当たらない。
 しかし、この標本には以下のラベルが付されている。

ウラジロミドリのラベル.jpg
▲上記のウラジロミドリシジミに付されたラベル

 ラベルがローマ字でタイプされたこの標本は、故・林慶氏(1914-1962)のコレクションに由来するものなのだ。林慶氏と言ってもピンとくる方はもう還暦をとうに過ぎ、古稀を過ぎたくらいのベテラン蝶愛好家だけであろう。当会は学会賞として氏にちなんだ「林賞」を設け、図鑑や論文等で蝶類学に大きく貢献した方を表彰している。林慶氏は、戦後日本蝶界史に燦然と輝く巨星である。昨今よく耳にする言葉で言えば「レジェンド」そのものである。  林 慶 (1914-1962).jpg
▲林 慶氏(『白水隆アルバム』より)

 林氏は1914年生まれ、東京帝国大学農学部を卒業後、民間企業に勤めたものの病を得て退職、後半生を蝶の研究に捧げた。敗戦の傷も癒えない1948年(昭和23年)にはゼフィルスの越冬卵採集と飼育技術を確立した。我々が今日、厳冬期の林でゼフィルスの卵の採集や観察を楽しめるのも、氏の粘り強い努力に因るところが大きい。1951年に「日本蝶類解説」、1959年には「日本幼虫図鑑」(蝶の部を担当)を手がけ、戦後の日本蝶類研究を指導した。  病のため惜しくも48歳の若さで亡くなられてしまったが、その天才を惜しむ声は今なお大きい。当時としては最大級の2万点を超すコレクションは弟子たちの手で整理され、国立科学博物館に収められた。
 今回入手した標本は、恐らく整理にあたった弟子たちが「形見分け」の形で譲り受けたものではないかと推察される。林氏がこのウラジロミドリシジミを飼育していた1951年(昭和26年)といえば、日本が敗戦から立ち上がろうと必死にもがいていた時代である。現在のように通信手段も発達していなかった時代、北海道から卵を送るのも大変だったことは想像に難くない。蝶に寄せる先人たちの熱い思いが、この1頭のシジミチョウの標本から立ち上ってくるような気がする。
 今回、同時に林氏が使用していたという展翅版(下図)も入手することができた。飴色に変色し、いくつも留め針の穴の開いた板を眺めると、林氏の息遣いすら聴こえてくるような思いに囚われる。
林慶氏の展翅版1.jpg
▲林慶氏の展翅版

 こうした文化財とも言える標本が後世に残って欲しいものだとつくづく思う。残念ながら日本の現状を鑑みるに、自然史資料の重要性が広く認識されているとは言い難い状況にある。高齢化が進む蝶界でも、在野の研究者、アマチュアの愛好家の貴重な資料は散逸する一方なのが哀しい。

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【動画】 テングチョウの大発生 An outbreak of Snout Butterfly (Libythea celtis) [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]

 このところ西日本を中心にテングチョウの大発生が報告されているようである。ブログ編集子も春先に近郊の低山地を歩いたところ、やたらに越冬個体が飛んでいるのに出くわした。この調子で越冬個体が卵を産んで次世代の成虫が発生したらエライことになるのではないかという気がしたが、その後、多忙に紛れてそんなことはすっかり忘れてしまっていた。

Libythea celtis basking.jpg
▲春先に多く見かけた越冬後の個体

 そして月日は過ぎ、新緑の候になって、同じ丘陵地に今度はウラゴマダラシジミの幼虫を探しに出かけたのだが、この時にやたらめったらイボタの枝に緑色の蛹がついていて驚かされた。生態に音痴な編集子は、最初は蛾の蛹かと思っていたのだが、どう見ても蝶のようだ。調べてみたら、これがすべてテングチョウの蛹だったのだ。

 それから1週間。とある用事で別の低山地に入ったところ、動画のような大発生に出くわしてしまった。路上の湿地を埋め尽くす集団、まるで枯れ葉のように舞う姿には、呆れるほか無かった。宮崎・石井(2004)の論文にもある通り、テングチョウは古くから時折大発生することが知られている。詳しいメカニズムは分かっていないが、テングチョウの特異な分類的位置づけ、移動性を持つ生態と天敵との関係など、調べてみると面白いテーマだと思う。



なお、以前こちらの記事で紹介した青森県でのアカシジミ大発生であるが、
ことしもまだ継続しているようだ。一体いつまで続くのか興味深い。こちらについても以下に好評を博した動画を再掲しておくので、ぜひご覧いただきたい。




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【動画】ミドリシジミ / Movie File: Japanese Green Hairstreak (Neozephyrus japonicus) [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]



【動画】ミドリシジミ
 日本の蝶を動画で紹介することはや1年、かねてから緑色のゼフィルスを動画で紹介したいと思ってきた。しかし、実は野外で緑色の輝きをうまく捉えるのはなかなか容易ではない。なぜならゼフィルスの多くは樹上でテリトリーを張って♀を待ち受けるため、俯瞰するようなアングルでうまく撮影できるチャンスは少ないのだ。朝早く日光浴のため下草に降りる♂を狙ったが、お見せするほどのシーンは撮影できなかった。
 今回、何とか紹介するのはミドリシジミ(Neozephyrus japonicus)。♂は残念ながら上からのシーンでは無いが、まぁ緑色の輝きは味わえるのではないかと思う。ミドリシジミはハンノキを食するため、ハンノキが自生する湿地がなければ見られない。都内では練馬区の石神井公園で見られるほか、八王子市や青梅市、町田市に棲息地が散発的に残されているが、いずれも宅地開発などで前途は明るくない。
(東京都八王子市にて、2013年6月撮影)

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▲下草に降りたミドリシジミ♀



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【動画】ミヤマチャバネセセリ / Movie File: Janson's Swift (Pelopidas jansonis) [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]



【動画】ミヤマチャバネセセリ
 先日動画を公開したギンイチモンジセセリに続いて、春の野原で出会う可愛らしいセセリチョウをもう一種紹介したい。ミヤマチャバネセセリは本州北部から九州まで分布するセセリチョウで、「ミヤマ」(深山)という和名の割には都市近郊の河川敷などでもその姿を見ることもある。夏には涼しい高原で各種の花を訪れる姿を見かける。一部には年3化することもあるようだが、ほとんどの産地では春と夏の2回発生するようである。
 本種は近縁種のチャバネセセリやオオチャバネセセリと混同しやすいが、後翅裏面の中室に明瞭な銀白色の紋を表わすので、慣れれば一見して区別ができる。
 蝶に慣れないうちはアゲハチョウやシロチョウに目を奪われて、なかなか目に入ってこないものの、春の野原で目を凝らすと、素晴らしいスピードで飛びながら各種の花を訪れるこのセセリチョウを見つけることができるに違いない。(東京都八王子市にて、2012年5月撮影)

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▲裏面後翅の中室にある鮮やかな銀白色の紋が特徴。口吻も長い。



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【動画】ギンイチモンジセセリ / Movie File: Silver-lined skipper (Leptalina unicolor) [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]



【動画】ギンイチモンジセセリ
 先日公開した蔵出し動画が好評だったので、もうひとつご紹介しよう。ギンイチモンジセセリは春から初夏にかけて河川敷や草原、水田の脇などで見かけるかわいらしいセセリチョウだ。夏には涼しい高原などで、勇壮に飛ぶキアゲハヒョウモンチョウの陰でひっそりと飛んでいるのに出会った人もいるかもしれない。このギンイチモンジセセリも生息環境の破壊によって各地で減少が著しいようで、いまや環境省のレッドデータブックで「準絶滅危惧」のカテゴリーに入るほどになってしまった。幸い東京都の多摩川では、良好な環境があちこちに残っているようで、安定して発生が見られるのはうれしいことである。
 本種は一属一種の特異な種であるが、遠く地球の裏側の南米チリには特産の「そっくりさん」が分布している。チリギンイチモンジセセリとでも名付けたいこの種Argopteron puelmaeは、本会会誌No.48で「南米チリ採集記」を書かれた上原二郎、井上健の両氏が紹介している。両氏は幸運にも多数の個体をスキー場の草原で観察されたそうで、その臨場感あふれる記述を紹介して、本記事を終わりにしたい。

このセセリチョウ(註:チリギンイチモンジセセリのこと)は前翅表面を除けばすべて黄金色で、セセリの中でも異彩である。斑紋は、雌雄ほぼ同型。ギンイチモンジセセリのような飛び方で、金色の糸を引くような感じで美しく飛ぶ。Alfredによれば、夥しい数のこの蝶が舞う姿を「Lluvia de Oro(金の雨)」と呼ぶそうだ。テリトリーを張っているもの、紫色の花に来ているもの、いくつ採っても次から次に飛んでくる。
(上原二郎、井上健, 2008. 南米チリ採集記. Butterflies (Teinopalpus) No.48:36-42)


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 ▲南米・チリのそっくりさんArgopteron puelmae(Butterflies (Teinopalpus) No.48より)



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【動画】カタクリを訪れたギフチョウ / Movie File: Japanese Luehdorfia (Luehdorfia japonica) with a flower of Dog-tooth violet [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]



【動画】カタクリを訪れたギフチョウ
 寒かった冬もようやく終わり、ことしも春が来た。毎年のことながら、ついついギフチョウを紹介する記事を書く気になってしまうのも、日本に生まれた蝶愛好家として仕方のないところなのかもしれない。去年撮影し公開しなかった、カタクリを訪れるギフチョウの動画を公開しよう。ギフチョウの学名はLuehdorfia japonica、カタクリの学名もErythronium japonicumとあっては、このシーンはまさに世界に誇れる日本の自然と言って良いのではないだろうか。
 ことしの春もこういう春の女神の艶姿が見られることを願いたい。カタクリを訪れるギフチョウは滞在時間も短く、なかなか落ち着いて撮影できない。この動画も少しスローをかけていることを了解されたい。

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 ▲交尾中のギフチョウ(上が♀)
(新潟県長岡市にて 2012年4月に撮影)




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【動画】ムラサキシジミ / Movie File: Japanese Oakblue (Narathura japonica) [日本の蝶 / Butterflies JAPAN]



【動画】ムラサキシジミ

 ムラサキシジミ(Narathura japonica)はよくArhopalaという、およそ200種を擁する大属に含めて扱われることも多い。本邦にはルーミスシジミ(Panchala ganesa)とムラサキツバメ(Narathura bazalus)が近縁種として分布している。この3種の中では本種が最も普通種として見られることも多いが、世界的に見た場合には最も分布域が狭いのが本種だったりする。こういう例は、たとえばクモマツマキチョウとツマキチョウのように、極東の島国である日本では枚挙に暇がない。本種ムラサキシジミは国外では韓国南部と台湾に分布が知られるのみで、未だに中国大陸から正確な記録を欠く。
 ムラサキシジミは関東から九州まで、市街地の公園などでもよく見かける馴染みの深い種である。ちょっと目を凝らせば、意外なほど身近に棲息していることに気づかされる。美しい翅表を拝めるのは主に晩秋になってからと越冬後で、盛夏は林内にひっそりと止まっていて、なかなか美しい翅表を拝ませてもらえない。
 今回動画で紹介したのは、秋深くなってから羽化した個体なのだろうか、越冬後にもほとんど破損が見られなかった。

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▲日光浴する♂。♀よりも紫色が濃く、前翅中室までよく発達するのが♂の特徴
(東京都八王子市にて 2013年2月に撮影)




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